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皆さんこんにちは、2023 Mr SAKE Okayamaの『かもくん』こと佐藤暢洋です。
この度『日本酒 × 備前焼 雄町酒祭り』に参加致しました。
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【日本酒 × 備前焼 雄町酒祭り】
主催 : 岡山天満屋
日程 : 2024.11.30
会場 : 岡山天満屋6階 isen plus
時間 : 11:00〜18:00
協力 : 備前焼作家/ 中居 豊
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岡山には、天から授かりし賜物がございます。
それは、風土でございます。
年間の日照時間が年間2,000時間を超える希少な気候から晴れの国と呼ばれ、2,000㎡クラスの一級河川が3本も存在、その特徴は日本では唯一、北海道と岡山県のみでございます。
この風土が育んだ岡山の宝が二つございます。
ひとつは岡山の温暖な気候が生んだ日本最古の酒造好適米「雄町米」。
1859年に誕生した日本最古の酒造好適米。山田錦や五百万石など酒造好適米の約半数を子孫に持つおじいちゃん米でございます。
最も歴史が長い上、全国で大変人気がある酒造公的米の一つですが、なんとその9割以上が岡山県で収穫されております。
その背景には、岡山の風土があり、
それをテロワールと呼ぶ方も多くおられます。
(雄町には品種改良がなされていない証に野生品種特有のヒゲのようなノギが確認される)
そしてふたつめは、日本六古窯に数えられる「備前焼」でございます。
『土と炎の芸術』と呼ばれる備前焼き。通常、釉薬(ガラス質の膜)で陶磁器は表面を覆う事が大半ですが、備前焼は釉薬を一切使用せず、土そのものを約1300度で1〜2週間のあいだ昼夜問わず焼き続けるという職人技でございます。
この度は、若手備前焼作家の中居様とコラボする事ができ大変光栄でした。
*備前焼が好き過ぎて作家を訪問し窯焼きをするかもくんの様子(写真は備前焼作家、森 大雅氏の工房)
そんな備前焼きには以下の特徴がございます。
・火の当たり方で紋様が決まるため一つとして同じものがないこと
・手触りから土地の表情を感じること
・使い込むことで表面の艶が出ること
・約1300度で長期間焼き締める点から、
→強度が強く投げても割れないとまで言われる点
→保温性が良いこと
・釉薬を使用しないため表面に気孔が無数に存在し、
→炭酸を入れると驚くほど泡立ちが良いこと
→水が流動することにより腐りにくいこと
→料理がお皿に引っ付きにくいこと
・日本の誇る職人技の賜物であるということ
・模様がシンプルであること
・土が有限であるということ
備前焼きは色や絵柄を足すこともなく、素朴なデザインでございます。
ですがそんな備前焼きにも、緋襷(ひだすき)という模様をつける技術がございます。
なんとそれは稲藁(いなわら)を焼く前の備前焼きに巻くという方法でございます。
器同士が溶着する事を防ぐために巻いた藁が化学反応を起こし模様となったのです。
同じ岡山の土地からできた雄町米と、備前焼は切っても切り離せない縁があったという事を
改めて再確認いたしました。
イベントでは、私自身も御燗番もさせていただき参加者の方々に岡山の旨い純米酒を温度の変化とともに深く味わっていただけるよう、丁寧にお燗をつけさせていただきました。
雄町米で出来たお燗酒を備前焼で飲むと、さらに旨みが増し備前焼と岡山の地酒が一体となり、互いの魅力を引き立て合う素晴らしい体験が提供できたと思います。
参加者の皆様からは、備前焼で飲むことで以下のようなコメントを頂きました。
・備前焼で飲むと将軍にになった気分になる。なっとらんけど。
・岡山の純米は、上燗(45℃)がうまい!!
・一通りフルーティーは飲んで飽きてきた。岡山の純米酒は旨味がしっかりしていて特に燗付けると実家に帰ったような安心感がある。
今回の体験を通じて、私は岡山の地酒と伝統工芸の素晴らしさをさらに実感しました。今後も岡山の魅力を発信し続けるとともに、より多くの方々に地酒と伝統文化の魅力を伝えていきたいと思います。
今後ともMiss SAKE ファミリーをよろしくお願い致します。
2023 Mr SAKE Okayama 佐藤暢洋(かもくん)
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English below
The Unique Blessings of Okayama’s Land
Okayama is blessed with an exceptional natural environment, often called the “Land of Sunshine,” due to its annual sunshine exceeding 2,000 hours. It is also one of the only two regions in Japan, along with Hokkaido, with over 2,000 square meters of first-class rivers.
This fertile land has given rise to two treasures:
1. Omachi Rice
Omachi rice, Japan’s oldest sake-brewing rice, was born in 1859. Known as the “grandfather” of brewing rice varieties like Yamada Nishiki and Gohyakumangoku, more than 90% of Omachi rice is cultivated in Okayama. This is due to Okayama’s unique terroir.
2. Bizen Ware
Bizen ware, one of Japan’s Six Ancient Kilns, is known as the “art of clay and fire.” Unlike most ceramics, Bizen ware is fired without any glaze, reaching temperatures of about 1,300°C for one to two weeks.
Key features include.
⚫︎Each piece has a unique pattern due to varying fire exposure.
⚫︎It develops a glossy finish over time with use.
⚫︎Exceptional durability and heat retention due to high-temperature firing.
⚫︎Natural pores on the surface enhance carbonation in drinks and prevent spoilage.
During the event, I served as the sake warmer (“okanban”) and carefully warmed the sake brewed from Omachi rice. Guests enjoyed the profound flavor that emerged from the perfect pairing of sake and Bizen ware, enhancing both the sake’s umami and the vessel’s aesthetic.
Attendees shared the following impressions:
⚫︎“Drinking from Bizen ware makes me feel like a Shogun, but I’m not”
⚫︎“Okayama’s Junmai sake tastes best when warmed to about 45°C.”
⚫︎“After tasting fruity sakes, the rich umami of Okayama’s sake gives me a comforting sense, like being home home.”
Through this experience, I reaffirmed the brilliance of Okayama’s local sake and traditional crafts. I am committed to continuing to share the charm of Okayama with more people.
Thank you for your ongoing support of the Miss SAKE family.
Nobuhiro Sato (Kamo-kun), 2023 Mr SAKE Okayama